《横山教授に聞く 科学のふしぎ》昼間でも大爆発 見える

-しつもん-
ベテルギウスはいつ爆発するの?
爆発すると、どう見えるの?
(前橋下川淵小1年 梅沢礼明君)

ベテルギウスは、オリオン座にある太陽より20倍も重い星です。
 私たちが子どもから大人に成長し、いずれは年をとって死ぬように、星にも一生があります。太陽のように若い星は、水素を燃やしてエネルギーを出しつづけることによって明るく光るとともに、つぶれないでいられるのですが、年をとって燃やすものがなくなってしまうと、小さくつぶれてしまいます。特に太陽より8倍以上重い星は、いったん小さくつぶれた後、その反動で逆に大爆発を起こして、その一生を終えるのです。これを超新星爆発といいます。

 ベテルギウスは、まさにその超新星爆発を起こす直前の状態にあるといわれています。とはいえ、このような重い星の寿命は数百万年単位の時間の話なので、今日明日どうこうということはありません。ベテルギウスは地球からおよそ600光年という、わりと近いところにあるので、そこで超新星爆発が起こると、爆風が直接地球に届くなどの悪影響はありませんが、それでも爆発の光自体はとても良く見え、昼間でもはっきりと分かるほど強く輝きます。

東京大学国際高等研究所
カプリ数物連携宇宙研究機構長
横山順一教授

掲載日
2018/07/08

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